オーセール

1905年にホームスタジアム名の由来にもなっている聖職者のデシャン神父によって創立された。1906年にサッカー部門が設立され、1908年までのユニフォームカラーは黒だった。

1961年にギー・ルー監督が就任し、44年間指揮を執った。就任当時はアマチュアチームだったオセールを初めての1部昇格に導き、1995-96シーズンのリーグ優勝、フランスカップ優勝4回を成し遂げた。1998 FIFAワールドカップで優勝したフランス代表メンバーの内のGKリオネル・シャルボニエ、FWベルナール・ディオメド、FWステファン・ギバルシュはその時点でAJオセールに所属する選手であり、DFローラン・ブランは1996年までAJオセールに所属していた。

2006年にジャン・フェルナンデスが監督に就任すると、当時オリンピック・リヨンでジュニーニョ・ペルナンブカーノの控えに甘んじ出場機会を減らしていたソショー時代の秘蔵っ子ブノワ・ペドレッティを獲得。チーム造りに数年を要したが、2009-10シーズンにはユース出身の選手を中心とした高い位置からのコンパクトな組織的守備でボールを奪い、ペドレッティから前線のダニエル・ニクラエ、イレネウシュ・イェレンにロング・スルーパスを送る高速カウンター戦術を完成。リーグ最少失点でリーグ3位、ジャン・フェルナンデスはリーグ最優秀監督賞受賞と大躍進のシーズンとなった。

ゼニト・サンクトペテルブルクとのプレーオフの末に出場を決めた2010-11シーズンのUEFAチャンピオンズリーググループリーグではレアル・マドリード、ACミラン、アヤックスと同組となった。オセールの人口は3万8000人弱であり、そのシーズンの本選グループリーグに出場するクラブの本拠地の中で最も人口が少ない都市である。

ギー・ルーが創り上げた、フランス屈指のユース組織を持つ。ここから、ジブリル・シセ、フィリップ・メクセスなどのフランス代表選手達が巣立っていった。

2011-12シーズンはシーズン序盤から不振に喘ぎ、第21節で降格圏内に入って以降は常に低空飛行を続けた。そして2012年5月12日、第37節のオリンピック・マルセイユの本拠地・ヴェロドロームでのアウェー戦で3-0と完敗を喫し、1979-80シーズンに昇格して以来32年間守ってきた1部リーグの座から陥落した。